2025年大阪・関西万博パビリオンで採用の
仮設木造建築工法

環境と循環型社会のことを考えた
「転用」が可能な木造建築の新提案

木造モジュール

持続可能な社会という視点で
西尾レントオールが考えるのが
「木造モジュール」です。
総合レンタル業のパイオニアとして
培ってきたノウハウを活かし、
大規模な仮設建造物を木造で実現。

「木造モジュール」とは

仮設の大規模な建造物を、木造で

「木造モジュール」とは、当社がこれまで長く手掛けてきた仮設・レンタルの建造物を、木造で実現でき、移設・転用が可能な木造建築の新提案です。

木造×転用

■木造モジュールの特長

一般流通材で40mの大スパンを実現。
店舗、体育館、事務所、倉庫、工場など
用途が広い
短期利用から数年以上の長期設置も可能
レンタル後は、移設転用することで
コストを抑制
(再利用率:80%目標)

「中・大規模の仮設は鉄骨」という
固定概念を覆す

仮設といえど、数か月間といった短期の使用から、数年以上の長期利用も可能です。世の中にある「中規模から大規模な仮設建造物は鉄骨で」という固定概念を覆すことにも挑んでいきます。

「木造モジュール」とは

木材の良さを最大限に生かす

木の良さ・特長を最大限に生かせるのが、木造モジュールの特性です。

木造モジュールの特長

軽量で基礎工事を
簡略化できる

工期短縮、低コスト

規格化された部材のため、
施工が容易

現場の省人化

遮熱性、遮音性、調湿性

快適さを実現

環境負荷が少ない木材を、
繰り返し転用。SDGsにも貢献

木造モジュールは、木製の規格化された部材を使うことによって「工期短縮、低コスト」「現場の省人化」「快適さの実現」といった木造ならではのメリットを有し、生産の環境負荷が少ない木材を活用・転用できるSDGsの理念にも合致した製品です。

仮設のチカラで
新たな需要と市場を開拓

森林資源の現状と課題

森林、木材産業は
SDGs(持続可能な開発目標)
に直結

日本は森林王国にもかかわらず、木材資源の活用が十分にはされていないのが現状です。
また、SDGsでうたわれている「持続可能な森林経営」を維持するためには植林、育成、伐採、活用という循環・サイクルが必要です。

■森林資源の現状と課題

日本は国土の3分の2を
森林が占める「森林大国」

森林はCO2吸収による
地球温暖化防止、
生物多様性など
SDGsに貢献

一方で、木材資源は潤沢だが活用が
不十分な現状。
山林の荒廃も課題に

植林、育成、伐採、活用の循環には
木材需要の創出が必要

国産木材の活用に向け、高まる気運

木材の主要な用途のひとつに、住宅があります。しかし、少子高齢化もあって2020年の新設の住宅着工戸数は10年ぶりの低水準(注:前年比9.9%減の81万5,340戸で4年連続の減少)になり、新たな市場・需要の開拓が急務。政府も国産木材の活用を重要な政策課題と位置づけ、対策に乗り出しています。

■国産木材の現状と展望

改正木材利用促進法が
2021年10月に施行。
民間建造物でも木造を拡大へ

輸入材が高騰する「ウッドショック」で
国産材の活用はより重要に

政府は2030年に国産木材の供給量を
40%増やす目標

国産材の新たな
市場・需要開拓が急務

木造モジュールを支える技術

ATAハイブリッド構法

木造モジュールは「ATAハイブリッド構法」という技術により構成されています。富山県にある株式会社ATAが開発した技術であり一般に流通している木材=市販の木材を、独自の金物とワイヤー(鋼材・張弦材)を使って、屋根などのトラス構造の構造物を作るものです。

■ATAハイブリッド構法の特長

価格の安定した一般流通材 +
規格化されたオリジナル金物で構築

木材の弱いところを金属で補い、
柱のない大空間を実現

部材がモジュール化されており、
組みバラシ・転用がしやすい

新たな木質素材「CLT」

木造モジュールの壁面は「CLT」と呼ばれる木質素材で構成されています。CLT(クロス・ラミネート・ティンバー)は、ひき材の繊維方向が直交するように貼り合わせた合板で、反りや狂いが少なく強度が高い特性があります。材料として使える木の種類が多く、これまでバイオマス燃料用などとして安く処分されていたような木材でも、素材として有効活用できます。先行してCLTが普及した欧州では、戸建て住宅や共同住宅、宿泊施設など様々な建造物に応用され、近年、世界的に普及が進んでいる建築材料です。

■CLT活用のメリット

CLTパネルを工場で加工して
現場に搬入するため、工期を短縮

遮炎性、断熱性など
多様な機能を併せ持つ

木の風合いを
空間に生かせる

木造モジュールの普及に向けて

国内CLTの現状と課題

CLTは、海外では普及が進んでいるものの、日本国内ではまだ高価で、施工実績が少なく、
十分に普及しているとはいえません。

■国内CLTの現状と課題

まだCLTの生産量が少なく
価格が高いため、施工実績が少ない

産業構造にも
課題を残している

CLTが規格化されておらず、
仕様決定に時間。
納品まで3か月程度必要

図面作成のコストを
CLT生産工場が負担している実態も

■CLTを使った建物の発注の流れと課題

木造モジュールを通して
CLTの安定生産につなげる

木造モジュールを普及させることは、国内のCLT材の安定生産につながると考え、様々な仕組みの構築に取り組んでいます。
さらに、仕組みの構築により雇用創出・林業活性化といった、産業としての自立への寄与も目指しています。

■木造モジュール普及に向けた取り組み

部材の仕様が均一なため、
生産を効率化しやすい
発注者、ATA社、工場間の連携で
スムーズな生産を実現

プレカット工場とのデータ連携で
円滑な生産を実現

レンタル資材なので
倉庫でストック可能。
閑散期の工場稼働にも寄与

CLT生産設備の
レンタルも視野に

提携先CLT工場の経営安定化で、
地域の雇用を創出。
木材の付加価値を高めて林業を
活性化し、
産業の自立にも寄与

自社拠点の木造化など
様々なプロジェクトを推進中

木造モジュールを世の中に広く知っていただくため、現在、倉庫など自社の拠点を木造モジュールで木造化するプロジェクトを進めています。

■大阪・咲洲の西尾レントオールR&D国際交流センター内

「咲洲morena(モリーナ)」

約1356平方メートルの木造アリーナとしてスポーツやイベントの会場などにも活用可能

「Kibaco(キバコ)」

約318平方メートル。仮設事務所、倉庫、店舗など汎用性の高さが魅力。

 

■西尾レントオールの機械ヤード等

 

 

 

「持続性のある林業・木材産業」の確立に
寄与するとともに、
資材を再利用できる
木造モジュールを通し、
木造建築物の新たな可能性を
追求していきます。